2011年2月28日月曜日

「人と違うことをやれ!」を読んで

人と違うことをやれ! (PHP文庫)
人と違うことをやれ! (PHP文庫)


堀紘一さんの本。実はこの方の本を読むのは初めてだが、存在はかなり前から知っていた。サンデープロジェクトとか朝生でいつも田原さんの番組に出ていることで知っていた。経歴もすごい。新聞記者から総合商社へそれからハーバードMBAをベイスカラーで卒業しBCGの日本トップにさらには自分でコンサルつくって起業して海外にも展開しているとうなんともすごい。でも僕は、最初は傍若無人でうるさい年寄りって感じがして好きにはなれなかった。しかしこの本を読んでやっぱすごいなと感じてしまった。きれいごとを書いてるのかもしれないけど,歩んできた人生は確かにすごいし説得力を感じた。印象に残った部分の要約・抜粋及び感想は以下に。


■仕事を途中でやめると集中力が高まる
・「これで終わっていいのか?」考えたとき、さっと最終チェックをして後戻りはしない。
突き詰めて考えて、無駄に時間を使ったりしない。周りがギャーギャー騒ぎだしたらまた集中力を一気にあげて始める。アフターファイブを楽しんで、明日のために脳をリフレッシュする。
・仕事が長引くのは脳が使えていない証拠。頭がいい人はパパッといい仕事をしてさっさと片付けてかえる。集中力の密度が違う。
確かに疲れた頭でうんうん考えてもしょうがない。ここ一番の集中力がとても大切なのだ。

人間の脳の摩訶不思議な力を出す最後の一センチ
・もう限界だと感じてからあともうひと絞り考えてみたら、爆発的にブレイクスルーする。考える力のもととなる、洞察力、発想力、集中力、記憶力、をバランスよく磨いていないといけない。「何事も徹底して考える」という習慣グセ。本当か?自分ならこうやる、と常に考えるという習グが大切。
徹底して考えることの重要性が綴られている。決断や判断力に敏感になることの重要性は最近すごく感じている。

■原因他人説に逃げ込まない
・問題は、上司のせい、会社のせい、社会のせい、は絶対だめ。自分に問題があるように常に考える。素直に自分の悪い点を認める。自分のこうゆうところ、を直していこうという前向きな気持ちになれる。
・堀君って「なんでスパスパと気持ちの切り替えができるの?」に対し、まず考えるより体が自然と動き、「興味の対象があまりに多すぎて夢とか目的があれこれ多かったから。」と答えていた。
・20代はがむしゃらに、ライフスタイルや価値観を固めない。とにかくぶち当たって自分を変形させる。
ここのフレーズはめちゃくちゃ共感できる。原因を全部他人になすりつけている人って絶対成長できないし、周りの人間も離れていく。原因自分説に立脚してなおかつポジティブな前進型が理想。


■私が銀行マンならこう考える
銀行の新規開拓営業は難しい。相手が決して満足していないサービス内容に着目する。「あなたが今取引されている銀行に対する不満はどんな点がありますか?自分の取り引き先にはなかなか言えませんから。ご迷惑な話だと思いますが、ひとつご教授下さい。」必ず現取引銀行への不満はあるはず。
銀行マンは普段から預金をよこせとか、金を借りろとか言ってくるくせに、「不満はないか」などおもしろい奴だ。これを全部解消してあげれば取引は成立する。
相手の不満を手がかりにするこつが語られている。自分が銀行員ならこうするという内容。だてに考えて記者・商社・コンサルはやってませんよというのは分かる。


■意外性の交渉術
・こいつは一生懸命になってただ働きをして可哀そうだという気持ちにさせる。ソニー会長出井氏オリックス社長宮内氏から案件を頂いた。相手にとってまさかということを繰り返す。
要はあまりがつがつせずに人つきあいをすること。打算的に考えれば全く役にたたなくなる。だから、日参していたような部下や取り巻きのあしがすっかり遠のいてしまった。
人脈の先行投資術の一つでもある。ビジネスの前線から退いたメーカーの顧問との会食の話。一件メリットはないように思えるが、お世話になった人をねぎらう気持ちは打算でやらない。噂や人情に関する話は人伝いに広がる。堀は意外と人情味のある男だという話が広がっていた。この人と付き合ったら損か得かと考えずに豊かな人間関係を築く。
重要なときほど,損得考えずに打算に走らず人として正しいコミニュケーションをとることが大切。たしかにここもかなり共感できる。


■少数派であることを恐れない
・こういうときに気の利いた反対意見を出せる人間。今すぐ採用するわけにはいかないが新しいアイディアを次々と出せる人間は、経営者にとってたのもしくもあるなにかやってくれるのではないか、と期待感を持たせてくれる。
・いま取り組んでいる実務や仕事の中で取り換え不可能な力を身に着け、存在価値を高める。
取替え不可能な力を身に付けることが大切なのだ。今自分がいなくなったらまずいと思わせる力である。


■トップの生保レディに学ぶ
生保は歩合制であり、個人で評価される。日本生命のトップはこう戦術を立てた。「コツコツと一人ひとり売り歩いても埒があかない。中小企業の経営者だと狙いを定める。
莫大な先行投資をしつつも、「本日はお忙しいようなので失礼致します。またお会いできることを楽しみにしています。」といって去る。多少の時間と投資金は必要とするが、顧客とセールスという関係以上の心の通い合いができる。
交渉術の巧みさが垣間見れる。自分にはまだこういった巧みなわざは到底できないだろう。

【まとめ&感想】
意外性の交渉術人脈の先行投資自責論にはかなり共感できた。この人はテレビにうつっているときの印象が極めて悪い。ほんとはかなりすごい人のはずである。これからも注目したい人である。こちらも必見。
日本の成長戦略


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