2011年12月23日金曜日

「働く君に贈る25の言葉」を読んで

働く君に贈る25の言葉
働く君に贈る25の言葉

人生でこんな苦労している人がいるのかと考えさせられてしまう1冊。そんな佐々木さんが書いた1冊だから重みがある。重厚感がある。読み応えがある。
ワークライフバランスの祖とされる佐々木常夫さんが若者に贈る1冊である。

■「目の前の仕事」に真剣になりなさい。
・仕事を甘く見ていた。自分の事務処理能力を過信していた。凡ミスを連発した。だからしょちゅう上司に怒られたものである。
「こうすればもっと効率的にできるのではないか」「こうすればもっと質の高い仕事ができるのではないか」と私なりに工夫するようになる。
・目の前の仕事を一生懸命やる。
・どうゆう経緯であってもその会社に入ることを決めたのは君自身である。それを運命だと思って目の前の仕事に真剣に取り組む
この言葉はぐグサット胸にささる言葉である。「この会社を選んだのは君だ」そう言われたらおしまいである。運命を素直に引き受ける。

■「思い込み」は君を間違った方向に連れていく
上司が何を求めているのかきちんと把握する。たぶんこういううことだろうと決めつけるのはダメ。
①仕事をやる前に聞く、②仕事の途中で聞く、これを実行するだけで多くの無駄を減らすことができる。
決めつけをしない。頭の中で反芻させる。事実を明らかにするなどが大切。

■よい習慣は才能を超える
・いい仕事はしたければ一歩先の行動をとること。
早く起きること:はじめはしんどいかもしれないが、慣れればどうってことはない。目覚めると体操をするベランダに出てゆったりとした気分で体を動かす。
余裕を持って行動する:電車や飛行機が時間通りに運行するとは限らない。余裕を持ってお客様と商談する。一歩先の行動によってさまざまなリスクを回避できると同時に多くのメリットを得ることができる。
・君がライバルに勝つためにはよい習慣を身につけることが大切である。
一歩先の行動の大切さを説いている。先手必勝と自助努力とは良くいったものでとくにかく先まわって抑える努力が大切である。

■逆風の職場こそ君を鍛えてくれる
・仕事はやって見なければ分からない。とにかく、目の前にある仕事を運命だと引き受けて、力を尽くせば必ずそれなりに道が託される。日陰と思うような部署を歩んだ方が強くなれる。
本流からちょっと外れた道をゆくぐらいがちょうどよい。
・皆が君のことをじっと見ている。あいつはがんばっている、あいつは根性があると認める人が必ず現れる。
・何より「真摯であること」が大切。責任を持って誠実に遂行する。仕事でミスをしたら関係する人にきちんと謝る。そうした真摯な行動をとることが周囲の人との信頼関係を築き上げる最短の道。
プライベートな人間としての良質なコミュニケーションをとることも大切。会社では仕事をし、その結果を出すことが求められている。映画やスポーツ、旅行など個人的な趣味を持ち、そうした時間を大切にしたいと思っている。
・君がその人に対して人間的な関心を抱き、じっくり耳を傾ける姿勢を示す。
逆風で働く若者へのエールがつづられている。同期の配属先と自分のこれまでのキャリアを振り返り何が大切なのかを書きつづっている。

■信頼こそ最大の援軍
・職場の人とプライベートをともに過ごすことはとても良いこと。なにしろ、
仕事を効率化したければ、同僚との信頼関係を築くこと。
君は信頼関係を築いていない上司にトラブル案件の報告ができるか?
相手から信頼されているとう感覚が大きな力になる。


■プアなイノベーションより優れたイミテーションを
・仕事のやり方を身につければ、少しぐらいの能力の差は克服することができる。
・尊敬される人がいる。その人の行動に注目する。その人が何時に出社するのか、どんな話し方をするのか、どんな風に電話をしているのか?そこに注目する。
優れた仕事をしてる先輩のやり方をとことんまねる。凡を極めて非凡になる。
仕事は同じことの繰り返しだからこそ、イミテーションが大切。真似を徹底する。とにかくひとつひとつ続けること。

【まとめ&感想】
佐々木さんは極めて日本人的である。人としての温かみがある。どうやればうまくいくのか日本人の目線で語りかけてくれる。ただの仕事のスペシャリストではなく、家庭面との両立、人としての幅の広さが感じられる。佐々木さんの愛読書であり、本書とのタイトルの良く似る一冊を以下に。
ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 新潮文庫

0 件のコメント:

コメントを投稿