2011年10月10日月曜日

「道をひらく」を読んで

道をひらく
道をひらく

 松下幸之助氏によるベストセラー本。経営哲学がトピックに分けられて書かれている。戦後日本復興の象徴ともいえる本からも知れない。時代は違えどそこに通じるものはあるだろう。
最近いろんな本を読んでいると、「松下幸之助がモデルの時代は終わった」・「高度成長時代の古き良き時代ではない」などという言葉をよく聞くようになった。
たしかに同じことをコツコツとひたすら続けて、花を開かせる積み上げ型の社会ではなくなったのは事実だろう。それにも共感はできる。
しかしながら、幸之助氏が語った人としての正しさ・良心はいつの時代でも変わらないだろう。
以下の2トピックは、この本の一部のコピーを人事部の方がコピーして新人に向けて渡してしてくれたものである。

■道
・自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。ほかの人には歩めない自分だけしか歩めない。二度と歩めぬかけがえないこの道。広いときもある。狭い時もある。のぼりもあればくだりもある。この道が果たして良いのだろうか。思案にあまるときもあるだろう。なぐさめを求めたくなるときもあるだろう。しかし、所詮はこの道しかないのではないか。
・あきらめろというのではない。今立っているこの道を今歩んでいるこの道をともかくもこの道を休まず歩むことである。自分だけにしか歩めない大事な道ではないか。自分だけに与えられたかけがないのない道ではないか。

■自分の仕事
・どんな仕事でもそれが世の中に必要になればこそ成り立つので、世の中の人々が求めなければその仕事は成り立つものではない。だから、自分の仕事は自分のやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、本当は世の中にやらせてもらっている世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。
・仕事が伸びるか伸びないかは世の中が決めてくれる。世の中の求めるままに自然に自分の仕事を伸ばしていけばよい。
・大切なことは、世の中にやらせてもらっているこの仕事を誠実に謙虚にそして熱心にやることである。世の中の求めに精一杯こたえることである。おたがいに仕事の意義を忘れたくないものである。

【まとめ&感想】
松下幸之助氏の人生観・経営哲学を物語る2トピックである。「世の中にやらせてもらっている仕事」とは深く考えされられる1節である。

0 件のコメント:

コメントを投稿